島村智士税理士事務所

税務署の調査を受ける可能性が高い人とは?

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税務署の調査を受ける可能性が高い人とは?

税務署の調査を受ける可能性が高い人とは?

2024/09/24

税理士という職業柄、「ウチに税務署から調査が来ますかね?」と聞かれることがあります。

もちろん、確定申告書を提出している全ての方(申告しないといけないのに放置している方も含む)は、税務調査を受ける可能性は「ゼロ」ではありません。

ただ、国税庁の報道発表資料によると、例えば個人で令和5年分の所得税の確定申告を行った人は全国で約2千3百万人もおられます。このうち、事業所得者だけに限定しても約3百7十万人の方が申告しています。

これに対して、調査を担当する国税庁の職員は、全職員を併せても約5万人ほどであり、さらに調査を担当する職員はその内の一部となりますから、実際に調査の現場に出ている職員はかなり少なくなります。

こう聞くと、「じゃあ、調査に来られる可能性なんて、ほとんど無いんじゃない?」と思われるかも知れません。が、それは合っているようで実は間違っています。

税務署は、調査する対象者を何も考えずに漫然と機械的に選んでいる訳ではありません。

数多くの納税者の方から提出される申告書や税務署が独自に収集している情報を基に、真に調査をすべき人、もっと分かり易く言えば「儲かっているのにキチンと申告をしていない可能性が高い人」を厳選して調査に臨んでいます。この作業のことを税務署では「選定」と呼んでいます。

では、どのような申告をしている人が「選定」されるかですが、実際には様々な要素を勘案していますので、一概には申し上げられませんが、例えば以下のような状況がある人は選定の俎上に上がる可能性があります。

① 決算書の内容が、同業他社に比べて悪い

 税務署には、先ほど申し上げたように多くの申告書が提出されており、税務署はそれをデータベース化して業種ごとに利益率などの平均値を持っています。そのデータを活用して、決算書を分析し、例えば「原材料費に占める売上げの割合が同業他社と比べて低い」など数値的に問題がないかを検討しています。

② 売上金額が1千万円を僅かに下回っている。

 売上げが1千万円を超えると消費税を払わなければいけないことは、ほとんどの方がご存知のことと思います。毎年売上が1千万円を少し下回る金額で申告していると、実際には1千万円以上の売上げがあるのに、意図的に1千万円以下で申告をしている可能性を疑われます。

③ 売上げが順調に増えているのに、儲けが増えていない。

 例えば売上げが前の年に比べて150%とか200%と伸びているにもかかわらず、利益が横ばいのような決算である場合、何が原因なのか検討されます。

④ 家族構成から見て、所得金額が少ない

 例えば、子供が高校生や大学生など教育費に多額の出費が見込まれているにもかかわらず、申告している所得金額が少額な場合や毎年赤字で申告をしている場合、果たしてそれで生活が維持可能か検討します。

⑤ 高額な資産(自宅や車など)を購入している。

 自宅や車を購入している場合は、借入金があるのか、返済状況から見て申告されている所得が見合うものなのかなども検討します。

 

なお、実際には、他にもいろいろな理由や、税務署が独自に収集している各種の情報なども加えて調査を行うべき対象者を抽出しています。

 

我々税理士は、依頼を受けたお客様の申告状況を俯瞰的に見て、税務調査の可能性も考慮しながら、効果的な対応策を提案いたします。

もちろん、一番の目的は適正な申告を行うことにより、無用な税務調査を受けることなく事業に専念できる環境を整えることです。

税務調査に対して不安を抱いている方は、当事務所へお気軽にお問合せください。

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